2021年 夏を振り返って

気づけばあっという間に10月。それにしても10月の気温とは思えない日々が続いていて、地球の気温変動、温暖化を年々肌で感じ、子どもたちへこのまま問題が山積みの地球を受け継いでいくことの危惧の念を抱かずに いられません。 

今年の夏も毎年過酷になっていく熱中症対策に加え、ウィルス感染対策が輪をかけて当団体へも大きな影響を 及ぼしました。 

キャンプ目前になっての愛媛での過去にない陽性者数の上昇。7月に行われたキャンプ状況よりもさらに深刻化し、「命を守る」ことの定義をつきつけられました。 目の前につきつけられる不安との闘い、数字に踊らされる日々。何が正しくて何が正しくないのか判断することすら躊躇してしまう現実。

8月のキャンプ実行が正しいか間違いかは今でも答えが出るものではありません。しかしながら、揺るぎない 事実としてあるものは、大人が考えている以上に子どもたちの心は複雑化しているということです。 

世間の風潮や事情で表現することを規制され、我慢を飲み込み、本当の気持ちを抱えながらもそれを公に出すことが許されない。。。。。。。そんな日々が日常化していくと、大人も深刻化していきますが、それ以上に子どもたちの心は疲弊し、自分で考えることをやめ、本来持っている探求心やわくわくする気持ちは途絶え、未来へ希望 を抱くことを止めてしまいます。 

そんな中でも様々なご理解、ご協力があって参加してくださったお子様たち、保護者の方たち、スタッフにとってのこの夏の経験が体験を通して「心の糧」の根本になったことは参加前と参加後の表情の変化やいただいたお言葉から伝わってきました。 

子どもたちにとって「遊び」=「生きること」 それは、もしかしたら大人にも言えることなのかもしれません。

「遊び」=「心の満足」です。ひとりひとりが心の満足を得て、交流が生まれるとそこには「相手を受け入れる」ことが生まれます。自分と相手の違いを認めあい、自分の良さと相手の良さに目が向けられます。希薄化した こんな世の中だからこそ、生きていく上で「心の満足」は必要不可欠なのだと思います。 自然体験活動を通して、子どもたちは意見の食い違いがあることもしばしば。時には険悪なムードになることもあります。しかし、子どもたちの世界を信じれば、お互いが納得して認め合っていることがしばしば。心が解放された場所で過ごしていると本来備わっている人としての本能がたくさん引きだされていきます。 

目には輝きがうまれ、笑顔がうまれ、会話がうまれ、コミュニティがうまれ、心の解放が生まれ、循環していく日常がそこにはあります。 そうした変化を2021の夏も一緒に過ごせたことは当たり前ではなく、たくさんの奇跡と必然が重なってできたこと。

 本来の姿や本音や心の叫び、心に抱えているもの、人間らしい喜怒哀楽を大切にしながらこれからも日々ステップアップしていきたいと思います。

スタッフ みっちー(松本みちよ)