森のようちえんみきゃんっ子(親子型)の活動について

全国の森のようちえん

全国的に広がりを見せている森のようちえんですが、形は様々で、週5日、屋外で過ごす認可外保育施設や、子ども園として認可で運営しているところもあります。自主保育として保護者が参加者を集めて親子参加で月2~3回程度実施する場合もあれば、毎週実施している場合もあります。

全国的にも広がりを見せていて、現在250以上の活動拠点があります。

愛媛の森のようちえん

ちなみに愛媛で活動しているのは、「NPO法人にいはま森のようちえん」、「西条森のようちえんおむすび」、「今治 島のようちえん自主保育にじっこ」、「一般社団法人ノヤマカンパニー」が運営している「森のようちえんヒュッテ」(西予市)と当団体の5団体が運営をしています。

活動形態は様々で、週5日実施しているところもあれば、自主保育的に実施しているところもあります。

森のようちえん「みきゃんっ子」

「みきゃんっ子」は愛媛県が主催となり、当団体が協力する形で運営する親子型の森のようちえんです。

活動内容は森を散策したり、火を起してご飯を作りみんなでいただき、親子でゆっくり過ごしながら、保護者同士の情報交換があったり、子どもの悩みなども相談できるスタイルで運営してます。

コロナ禍ということもあり、孤立する親子が増える中、「子育て」の悩みを気軽に相談できる場がどんどん減っています。

病院の子育て相談に行くとかネットで悩みを相談するなど、ネット社会の進歩により、便利にはなってきているものの、リアルに経験者から話を聞いたり、お母さん同士の口コミ情報などはどうしても若いお母さんには届きにくいのではないかと思います。

「うちの子は発達障害ではないのか?」「他の子にくらべ発達の度合いが遅れているけど大丈夫?」などなど悩みが尽きない子育てですが、みんなそんな悩みを持ちながら子育てしてきました。

一人ひとりの子どもの可能性を信じながら成長を見守ることは、簡単そうで大変なことだと思います。

さまざまな人に関わってもらい助けてもらい、子育てしていくことは大切なことで、子どもの育ちにも大きく影響をします。

みきゃんっ子では、のびのびと遊ぶ環境を子どもたちに提供しながら、温かいご飯をみんなでいただく中で、そうした保護者の悩みにも寄り添いながら活動をしています。

参加者を募集しています。

2023年3月までは毎週火曜日に活動を実施しています。申込は下記HPからご確認ください。

毎週火曜日に実施しているみきゃんっ子の申込は愛媛県総合運動公園の振興課に直接お電話していただくのがベストかと思います。 
毎日9:00~17:00までは電話がつながりますので直接 089-963-2216までお電話していただいて「みきゃんっ子の_月_日分に申込したいです。」と連絡いただくと申込できます。
前日や土日も受付けていますので興味のある方の参加お待ちしております(^^)/

2023年4月以降のみきゃんっ子は月に1回の実施となります。

2023年4月からは月に1回に実施に変更させていただきます。詳細は2月頃お知らせします。

6/1以降の当団体の新型コロナウイルス感染症に対応した活動実施方針及び参加条件について

日頃より、NPO法人みんなダイスキ松山冒険遊び場の活動にご理解、ご協力いただき感謝申し上げます。

当団体は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、県や松山市における感染状況を踏まえながらも、子どもたちの心身の発達にとって、自然の中で学び、遊ぶことは極めて重要だと考えています。

子どもたちが「外で遊ぶ権利」を保証しながら、厚労省、文科省、日本小児科医会や日本環境教育学会等が提示していることを参考にし、当団体では、2022年6月1日より活動実施方針及び参加条件を見直しました。

皆さまが安心・安全にご参加いただけるように、ご理解とご協力をお願いします。

森のようちえんたんぽぽの根っこ活動報告

2020年10月から開始した森のようちえんたんぽぽの根っこ(預かり型・毎週金曜日)も開始して1年が経ちました。

自然の中でのびのびと遊ぶ子どもたちの成長はとても目覚ましいものがあります。最初は個々で遊んでいたり、スタッフがいないと不安がっていた子どもたちも今では友達同士で助け合いながら遊んだり、転んだ時も自然と友達に「大丈夫?」と声をかける姿にいつも感動しています。

先日もモミジの赤い葉っぱを子どもたちがみんなで袋に入れて集め出したり、9月頃にはザクロの実を一粒一粒「美味しいね💖」といいながら笑顔で食べたりしていました。

かたや毎回山を走り回って遊ぶ子どもたちの群れも発生したり、水遊びに没頭する子どももいます。

物の取り合いもあるのですが、そこも自分たちで話しあいをしながら(もちろん泣いたり怒ったりもありますが・・・・)ゆっくりですが問題を解決する姿にスタッフ一同感動!!3歳でも話し合いをしながらお友達と仲良く遊ぶスキルを持っているのです!!

とかく大人はついつい心配で口を出したり指導したりしがちですが、子どもは子ども自身で育つ力があるのだと実感しています。

2022年1月~3月は金曜日にプラスして水曜日も森のようちえんたんぽぽの根っこを開催します。週に2回参加、または週1回参加のどちらかを選ぶことができます。募集開始は12月はじめを目途に情報配信しますのでもうしばらくお待ちください。

初めてクラウドファンディングにチャレンジします!

2019年度に不登校が理由で小中学校を30日以上欠席した児童生徒は18万1272人で、過去最多を更新しました。増加は7年連続で、約10万人が90日以上欠席しています。

愛媛県でもコロナ禍の中、不登校になる子どもたちが増えています。愛媛県教育委員会によると令和元年1月時点の愛媛県の不登校生徒数は1352人に対し、令和2年1月時点の不登校生徒数は1617人となり、265人増えています。(不登校生の人数は月3分の1以上欠席したものの内、学校が不登校と判断したものの数です。)

そのため私たちが運営しているフリースクールたんぽぽの綿毛への相談件数も増えており、フリースクールを希望する子どもたちが増えています。

2020年における総自殺者数は2万1,077人(暫定値)。男性は前年よりも26人減少した1万4,052人、逆に女性は2019年から934人増加し7,025人と2年ぶりに増加に転じました。若年層に至っては、小学生が15人、中学生が145人、高校生338人の合計498人に上り、1978年の統計開始以来最多だった1986年の401人を超えています。

親も子どもも助けを求める場所が減り、助けてほしいと訴えることができる仲間が減っているのではないでしょうか。

私たちは活動当初からプレーパーク活動を実施してきました。地域にあって、いつでも安心して来ることができる子どもの居場所(遊び場)、そして保護者も安心していられる居場所が今本当に求められていると思っています。

そんな居場所を松山で作ります。作りたいです!!

だからどうかご支援よろしくお願いしますm(__)m!! 

NPO法人みんなダイスキ松山冒険遊び場 代表 山本良子(よっしー)

2021年 夏を振り返って

気づけばあっという間に10月。それにしても10月の気温とは思えない日々が続いていて、地球の気温変動、温暖化を年々肌で感じ、子どもたちへこのまま問題が山積みの地球を受け継いでいくことの危惧の念を抱かずに いられません。 

今年の夏も毎年過酷になっていく熱中症対策に加え、ウィルス感染対策が輪をかけて当団体へも大きな影響を 及ぼしました。 

キャンプ目前になっての愛媛での過去にない陽性者数の上昇。7月に行われたキャンプ状況よりもさらに深刻化し、「命を守る」ことの定義をつきつけられました。 目の前につきつけられる不安との闘い、数字に踊らされる日々。何が正しくて何が正しくないのか判断することすら躊躇してしまう現実。

8月のキャンプ実行が正しいか間違いかは今でも答えが出るものではありません。しかしながら、揺るぎない 事実としてあるものは、大人が考えている以上に子どもたちの心は複雑化しているということです。 

世間の風潮や事情で表現することを規制され、我慢を飲み込み、本当の気持ちを抱えながらもそれを公に出すことが許されない。。。。。。。そんな日々が日常化していくと、大人も深刻化していきますが、それ以上に子どもたちの心は疲弊し、自分で考えることをやめ、本来持っている探求心やわくわくする気持ちは途絶え、未来へ希望 を抱くことを止めてしまいます。 

そんな中でも様々なご理解、ご協力があって参加してくださったお子様たち、保護者の方たち、スタッフにとってのこの夏の経験が体験を通して「心の糧」の根本になったことは参加前と参加後の表情の変化やいただいたお言葉から伝わってきました。 

子どもたちにとって「遊び」=「生きること」 それは、もしかしたら大人にも言えることなのかもしれません。

「遊び」=「心の満足」です。ひとりひとりが心の満足を得て、交流が生まれるとそこには「相手を受け入れる」ことが生まれます。自分と相手の違いを認めあい、自分の良さと相手の良さに目が向けられます。希薄化した こんな世の中だからこそ、生きていく上で「心の満足」は必要不可欠なのだと思います。 自然体験活動を通して、子どもたちは意見の食い違いがあることもしばしば。時には険悪なムードになることもあります。しかし、子どもたちの世界を信じれば、お互いが納得して認め合っていることがしばしば。心が解放された場所で過ごしていると本来備わっている人としての本能がたくさん引きだされていきます。 

目には輝きがうまれ、笑顔がうまれ、会話がうまれ、コミュニティがうまれ、心の解放が生まれ、循環していく日常がそこにはあります。 そうした変化を2021の夏も一緒に過ごせたことは当たり前ではなく、たくさんの奇跡と必然が重なってできたこと。

 本来の姿や本音や心の叫び、心に抱えているもの、人間らしい喜怒哀楽を大切にしながらこれからも日々ステップアップしていきたいと思います。

スタッフ みっちー(松本みちよ)

子どもの頃の体験活動の重要性について(文科省の調査研究結果報告より)

2001年に出生した2万人以上の子供を対象に文科省が行った追跡調査のデータ分析から、小学生の頃に自然体験や社会体験など体験活動の機会に恵まれた子供は、家庭の経済状況に左右されることなく、高校生の頃の自尊感情(自分に対して肯定的な感情)などが高くなる傾向が見られることが9月8日、分かった。こうした大規模な調査で「体験」と効果の関連性を検証した調査研究は同省初。

分析に当たった専門家は「家庭の経済状況にかかわらず、子供の成長には多様な体験が必要であることが示された。家庭や地域、学校が協力して、子供を支える環境づくりを進めていくことが大切だ」と指摘している。

 今回の調査研究は、2001年に出生した子供とその保護者を18年間にわたり追跡した「21世紀出生児縦断調査」のデータを基に、体験活動が成長に及ぼす影響を分析。自然体験(キャンプや登山など)、社会体験(農業体験、ボランティアなど)、文化的体験(動植物園見学、音楽・演劇鑑賞など)に分けて調べたところ、自然体験が多い子供は自尊感情や外向性(自分を活発だと思う)が、社会体験が多い子供は向学的な意識(勉強・授業が楽しい)が、文化的体験が多い子供は向学的な意識、自尊感情、外向性、精神的回復力(新奇性追求、感情調整、肯定的な未来志向)、心の健康の全てが高くなるという結果が得られた。

 また、「遊び相手」による成長への影響を分析したところ、異年齢の子供や家族以外の大人など多様な相手と遊ぶ機会が多いほど、自尊感情や外向性などに良い影響が見られることも分かった。

 さらに家庭環境の要因も影響していないかを調べるため、世帯収入の水準別に分けて体験と意識を分析した。世帯収入が高いほど社会体験や文化的体験の機会が多い傾向はあるものの、例えば小学生のときに自然体験の機会に恵まれていた子供は、収入の水準が高い低いに関わらず、同じ傾向でその後の自尊感情に良い影響が見られることが示された(グラフ参照)。

令和2年度青少年の体験活動に関する調査研究結果報告 ~21世紀出生児縦断調査を活用した体験活動の効果等分析結果について~(文部科学省 令和3年9月8日)

9/5の由良野の森プレーパークの申込は本日18:00より

9/5(日)に開催される由良野の森でのプレーパークの申込開始は8/7(土)18:00からです。申込フォームは下記からお願いします。定員は20組で先着順となっています。

毎回多くの皆様から参加希望のメッセージをいただいていますが、密を避けるためと、駐車場が少ないことから20組まで受け入れとさせていただいています。

もっとたくさんの皆様に由良野の森に遊びに来ていただけるように今後も努力を続けてまいりますのでご理解ご協力よろしくお願いいたします。 

NPO法人みんなダイスキ松山冒険遊び場
代表山本良子

「やりすぎ教育」を読んで

長年子どもに関わるNPOをしていますが、早期教育の過熱化は今なお続き、子育てに不安を感じる保護者が多くなっていると感じてきました。子どものためにさまざまな習い事をさせ、自由に自分のやりたい遊びをしながらのんびり過ごす時間が少ない子どもたち。そんな保護者の中には教育虐待となりえる子どもとの関わりをしている人もいます。ただそれは本人が気づかないケースの方が多く、子どもが大きくなるにつれて、子どもの身体的症状や精神的状況の変化により気付くケースもまた増えています。

今子育てに不安を感じて必死に習い事や学習塾に行かせ良い学校良い会社に就職するというゴールを目指している人にぜひ一度立ち止まって読んでほしい。

またそうした保護者と関わる先生や保育士などの支援者にも読んでほしいと思いました。

~「これって”やりすぎ教育”?」 NHKウワサの保護者会に出演しています。~

 

【著者紹介】武田信子

臨床心理士。武蔵大学非常勤講師 元武蔵大学人文学部教授。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。元トロント大学・アムステルダム自由大学大学院客員教授。臨床心理学、ソーシャルワーク、教師教育学をベースに、すべての子どもがウェルビーイングに暮らせる社会を目指して活動。子ども・子育て支援や教育・心理・コミュニティワーク・人権・遊びに関する講演や研修多数。子どもの遊び・生活環境を改善する各地の試みに数多く関わっている。

コロナ禍での地域子育て力

コロナの見えない脅威におびえながら過ごす生活も2年目となりました。いつ終わるのか?これは何かの前兆なのか?.

人と人の関りが薄れ、地域で子どもを見守りながら育てていく理想の子育ての在り方を追求してきましたが、それとは真逆の方向に世の中は流れている。この流れは変えられないのかと不安になることもある。

マスク警察なる言葉が飛び交うようになり、スーパーへ行くにも、少し山へ出かけるにもマスクを付けない人は非国民といった社会の空気にもうんざり感を飛び越えて、「コロナのことは考えない」という思考にどんどんシフトしていく自分がいる。まともにテレビなど見ていたら確実に病んでいくという感覚すら感じる。

ただ、それでも、5年後、10年後の松山、愛媛、日本、そして世界をイメージしてみると、このままでは大変な時代が来るという未来予想図が現実化していく構図しか想像できない。

であるならば、やっぱり大人が前に進むしかない。

でも私が一人で前に進んでも何も変わらない。多くの人がその未来予想図をイメージして、そうならない構想を「ああでもない、こうでもない」と話し合いながら1歩1歩前に進むしかない。

それもその人その人の得意分野があるわけで、「環境を守る人」「有機で野菜を作る人」「スキルを持って子どもたちを見守る人(保育士・教師など)」「資金の足りないところに支援する人」「地域で子どもに声をかけながら地域の信頼を得ていく人」「海のことがやたらと詳しい人で、子どもにも楽しく伝えることができる人」「ゲームやネットのことがやたらと詳しいけど自然の大切さも判るからYouTubeで子どもに向けて環境良くしようという楽しそうな動画を流し続ける人」「とにかくいろいろな人を繋げる天才」「行政の苦労も理解しながら、民間力も理解して、繋げてくれる人」などなど・・・・。

こうしたいろいろな人がいてくれて、その人たちが自の利益のことだけを考えるのではなく、他者への還元が自社の発展に繋がっている感覚が常識化する社会を目指していかないと今の状況はなかなか変わらない。

でも中小企業はなかなかそうはいかない。生活するために必死で利益を求めていかないといけないのが現状なのかもしれない。それでも目先の利益を追求しすぎるあまりにおかしな誇大広告がはびこったり、過剰な過当競争が激化していき、その犠牲者が子どもだったり高齢者だったり、貧困家庭だったりと弱いものに集中しやすい。

戦後から日本の産業を支えてきた資本主義という考え方はもう限界にきている。

地域で子どもを育てる社会を目指すには

地域力が向上することが子どもの幸せに繋がるという発想は、子どもだけに当てはまることではなくて、高齢者にも若者にも、そしてお父さんお母さんも元気にしていくことだと思う。

例えば、児童クラブや児童館、そして放課後デイなどの施設も今は個々で事業を進め、自団体のみで運営するパターンがほとんどとなっている。こうした施設はどの地域にでもあって、地域に開放したり、地域の支援を求めたりすれば様々な可能性が広がる場所でもある。

私たち団体は地域子育て力の向上が多くの子どもたちの幸せに貢献できると思っているので、由良野の森活動に賛同しプレーパークを開催したり、不登校生の増加を危惧し愛媛県フリースクール等連絡協議会の立ち上げから協力をし運営を担っている。それから新居浜の森のようちえんや中島プレーパーク、吉田町のプレーパークなど、出来る範囲でお手伝いをしてきて、今は各々が力強く地域を巻き込み動き出している。

たくさんの団体や個人と繋がっていくと、思っても見ない効果がいろいろ現れてくる。一期一会を大切に、決してあきらめず前に進めば、明るい未来も見えてくる。

人間一人ひとりはそれほどの力があるわけではないけど、少しづつ助け合って生きていく社会が常識化すればきっともっと住みやすい松山、愛媛、日本、世界になるんじゃないかな~と思ている。

コロナ禍を生きる私たちの未来は私たちが作るものです。

国や社会のよどんだ空気に飲み込まれないためにも、人間的な暖かい心がリアルに感じられる行動を自分から始めようではありませんか。