長年子どもに関わるNPOをしていますが、早期教育の過熱化は今なお続き、子育てに不安を感じる保護者が多くなっていると感じてきました。子どものためにさまざまな習い事をさせ、自由に自分のやりたい遊びをしながらのんびり過ごす時間が少ない子どもたち。そんな保護者の中には教育虐待となりえる子どもとの関わりをしている人もいます。ただそれは本人が気づかないケースの方が多く、子どもが大きくなるにつれて、子どもの身体的症状や精神的状況の変化により気付くケースもまた増えています。
今子育てに不安を感じて必死に習い事や学習塾に行かせ良い学校良い会社に就職するというゴールを目指している人にぜひ一度立ち止まって読んでほしい。
またそうした保護者と関わる先生や保育士などの支援者にも読んでほしいと思いました。
~「これって”やりすぎ教育”?」 NHKウワサの保護者会に出演しています。~
【著者紹介】武田信子
臨床心理士。武蔵大学非常勤講師 元武蔵大学人文学部教授。東京大学大学院教育学研究科博士課程満期退学。元トロント大学・アムステルダム自由大学大学院客員教授。臨床心理学、ソーシャルワーク、教師教育学をベースに、すべての子どもがウェルビーイングに暮らせる社会を目指して活動。子ども・子育て支援や教育・心理・コミュニティワーク・人権・遊びに関する講演や研修多数。子どもの遊び・生活環境を改善する各地の試みに数多く関わっている。