子どもたちの今
今の子どもたちが便利な社会の中で育っていることによる弊害(日常の実体験から学ぶべきことを学ぶことなく成長していく姿)に危機感を感じている親は多いと思います。
電磁調理器で料理をする家庭が増え、「火」を見ることなく育つ子どもが増えています。それから屋外で子どもたちが遊ぶ機会が減り、自然の中の虫や花との出会いにが減り、整備されたアスファルトの上での日常に慣れると季節を感じなくなり、目の前にある自然に感謝することも減っているように思います。
このまま便利な世の中がずっと続くと思っている人も多いかもしれませんが、東日本大震災の時は全て便利なものが使えなくなりました。
子育てに大切なもの
日々のご飯だって、今は誰かが作ってくれているかもしれませんが、みんないつかは大人になります。大人になっていきなりごはんが作れるかというとそんな簡単なものではないし、レトルトばかりじゃ味けない。
家族みんなであったかい料理を囲んで、今日起きた出来事を語らう時間は子どもたちの日々の元気の源となります。そして親にとっては老後まで大切にしていきたい思い出の時間へと変化していくのです。
毎日毎日の繰り返しの中で、子どもはいろいろな人と温もりのある関係の中で育まれ成長していきます。
私自身、自分の子どもたちを育てる中で、いつも心掛けていたことは
・なるべく手作りのご飯を家族でいただく
・地域や友人などいろいろな人と関わらせてもらいながら子どもたちを育てたい
この2点でした。
勉強しなくても、朝早く起きなくても、わがまま言っても、そんなことはさほど問題ではなくて、その子自身が「勉強したい」理由、「朝起きたい」理由、「わがままばかり言ってはいけない」理由、を見つける環境をどう作るかが重要でした。
だからと言って勉強しないのも人生だし、朝起きれないタイプもいます。
でも、こうした子育てをしてきて「勉強したくない」子はひとりもいませんでした。なぜならいろいろな人と関われば関わるほど世の中で成功したいとか、こうなりたいという願望が生れれば生まれるほど「学び」がいかに重要かが腑に落ちるからです。
「どうせ勉強したって人生変わらない」と思いこんで生きている人としか関わらなければ、子どもだって勉強する理由が見つからない。
頑張ってきた人、必死に独学で学び続けた人と出会うと、子どもなりに何かを感じてきます。それは親よりはお兄ちゃんお姉ちゃんがいいし、たくさんの人と関わる方がいい。
それは、希望であり、夢であり、もしかしたら妄想かもしれませんが・・・
ただ言えることは、子どもたちの才能を開かせるチャンスは学校にも、塾にもあまり落ちてはいないということです。
お金を払って買う人もいますが、自分がほしいと思ってつかむのと、買うのとでは、子どもたちの中での認識が違ってきます。
お金があれば何でも手に入ると思って育った子は、大人になってから苦労します。※そんな大人が増えてますが・・・(-_-;)
5泊6日のキャンプを企画したわけ
そんなわけで、私の子どもたちもキャンプにチャレンジしたいと言えば、参加させてきました。
行政が行っているキャンプ、民間が行っているキャンプなど愛媛でもいろいろキャンプを企画してくれていて、いろいろなものに参加させていただきました。
1日目の夜は子どもたちでカレーを作って、キャンプファイヤーをし、2日目はイベント的に何かを作って終わりというキャンプは主流ですが、私が子どもたちを参加させてみて思ったことは、おもてなしキャンプで子どもたちが得られることは少ないということでした。
ちょっと大変でも、薪から火を付けて、お米を洗って、野菜を切り、大人があまり手を出さないで、子どもの自発性にある程度任せ、3泊以上仲間と過ごすキャンプ・・・海外では1カ月キャンプが人気ということも聞きました。
失敗してもいい、おいしくできなくてもいい、調味料を間違えてもいい、スタッフはチャレンジすることを大切にしながら見守っていく・・・そうしたプロセスを大切にするキャンプがいいキャンプだと感じてきました。
安全面からすれば、包丁も使わず、薪で火も焚かない方がケガは少ないかもしれませんが、子どものチャレンジする精神が育たず、「楽しかった」で終わるキャンプとなってしまいます。
いいキャンプは「楽しい」に「感動」がついてきます。
「感動」がどこから来るのか、それはキャンプによって違うだろうし、大人が思ってもみない部分に感動してたりします。ただ、自分の可能性を開花させるキャンスが多い事は感じてきました。
長女が中学校3年の時に愛媛県教育委員会が主催する御五神島(おいつかみじま)10日間無人島キャンプに参加しました。彼女は親の都合で小学校6年になる時と、中学校3年になる時に引っ越しています。中学3年で松山に来た時には、学校になじめず、精神的なストレスとホルモンバランスンが崩れたことから毎朝頭痛に悩まされ、尚且つ高知と松山では勉強のレベルも教科書も違うので、いろいろな面で悩み続けていました。
そんな時に学校からもらってきた御五神島(おいつかみじま)10日間無人島キャンプのチラシを見て、絶対行くと言い出しました!
親としては心配で、本当に悩みました。
中学3年の受験まっただ中の夏休みにキャンプ!?「誰もが必死で勉強している時にキャンプしてたら高校受からないんじゃないの?」って誰もが思うと思います。
それでも彼女がどうしても行きたいというので親が折れて、キャンプに送りだしたのです。
後からいろいろな人に聞いて分かったのですが、このキャンプは無人島で少しの食材だけを持って行ってキャンプをします。海で魚を取って、竹で作った食器で料理をいただいて、真水はそんなになくて、トイレも自分たちで作って・・・とにかく凄いキャンプのようです。
でも、帰ってきた彼女を見て私も主人もビックリしました。
生き生きしている!
「生きてる」って感じでした!
足はジンマシンのように蚊に刺され、日焼けして帰ってきても、彼女の輝く瞳を見ればそのキャンプがどんなものだったのかは想像がつきました。
その後中学校の先生に進路について相談した時に、「あのキャンプに行ったんだったら愛媛大学農学部附属農業高校が総合学科で自然のことも学べるしいいんじゃないか!」と言っていただき、彼女はその後はぶれることなく人生を邁進しています。
ココまでのキャンプはできませんが、もっとたくさんの子どもたちにこうしたキャンプを体験してほしいと思っています。
最後に
そして、今年も当団体が久万高原サマーキャンプ2016を開催することとなりました。
6月13日より久万高原サマーキャンプ2016、参加者を募集します。
HPにも詳細は載せていますが、わからないことや聞きたいことがあればいつでもお電話いただいてOKです。メールでも大丈夫です。
子どもたちが行ってみたいというのであれば、是非ご検討ください!
久万高原サマーキャンプ2016チラシ表
久万高原サマーキャンプ2016チラシ裏