子どもの貧困が日本を滅ぼす 全国集会報告①

今回の冒険遊び場全国研究集会の前日に行われた記念フォーラムのテーマは「困難を抱えた子どもへの支援と冒険遊び場づくりの可能性」と題して行われました。

最初の登壇者は、日本財団で「子どもの貧困対策プロジェクト」に関わっておられる青柳光昌氏で、日本財団では今年度子どもの貧困対策に関する調査を行い、今後どのような支援が必要なのかをまとめ、そのプロジェクトを実施しているそうです。

子どもの相対的貧困率の推移現在6人に1人の子どもが貧困状態といわれる日本。
しかし、子どもの貧困対策に関する調査も施策も今までほとんど何も考えられてきませんでした。ただ、市民の中にはそうした子どもたちの変化に気が付いて何かしなければと動き出している人が増えてきていることは事実です。

冒険遊び場活動もその一つですが、「子ども食堂」や「学習支援」、「子どもの居場所づくり」の必要性を多くの市民が感じ始めています。

子供の貧困が日本を滅ぼす 社会的損失40兆円の衝撃

こうした中、子どもの貧困は決して「他人事」ではなく、国民一人ひとりに影響しうる「自分事」であると多くの方に認識していただくため、日本財団は、子どもの貧困の放置による経済的影響に関する日本初の推計を行いました。

この調査では、子ども時代の経済格差が教育格差を生み、将来の所得格差につながるという想定のもと、現状を放置した場合と、子どもの教育格差を改善する対策を行った場合の2つのシナリオを比較しました。
わが国では、最終学歴や正規・非正規といった就業形態による所得の格差が存在するため、教育格差が生涯所得に大きく影響します。改善シナリオでは、現状を放置した場合に比べ、大卒者の増加や就業形態の改善によって生涯所得が増加するほか、所得増に伴い個人による税・社会保障費用の支払いが増えることで、国の財政負担がその分軽減されることになります。

この差分を社会的損失として算出すると、子どもの貧困を放置した場合、わずか1学年あたりでも経済損失は約2.9兆円に達し、政府の財政負担は1.1兆円増加するという推計結果が得られました。これが1学年のみのデータとなっており、それを18歳までの子どもたちで計算すると40兆円という社会的損失がシュミレーションされるわけです。

また、この調査の中にはどの年齢に投資して支援をするのが一番効果があるのかというのも算出されていて、それによると未就学児から小学校低学年までが一番効率が上がるということも書かれていました。

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そしてこの調査データーによると、日本の子どもの相対的貧困率が16.3%に対し、愛媛県の貧困な状態にある子どもの割合が17.5%となっており、平均よりも愛媛の子どもたちの貧困状態は深刻であることもわかります。
※子どもの貧困の社会的損失推計~都道府県別推計~2016年3月11日改訂版より
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尚且つ、愛媛県がそのことについて深刻にとらえていないことが下記データーでも推測できます。縦軸が深刻度、横軸がそれに対する予算支出の高い低いが出ています。%e4%ba%88%e7%ae%97%e3%81%a8%e6%b7%b1%e5%88%bb%e5%ba%a6

居場所づくりの全国展開へ向けて

都市化が加速し、コミュニティーが弱体化する現代、貧困世帯が孤立して支援につながらず、結果として問題の深刻化を招いています。そこで日本財団は、行政や地域、その他民間のパートナーと協働し、「家でも学校でもない第3の居場所」を全国に100カ所設置し、地域社会とつながる場所づくりを目指していくそうです。※プロジェクトの概要

今回の調査内容が本として出版されています。

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日本の未来を考えるとき、すべての子どもたちの健やかな成長は必須の課題であると考えます。ぜひ一読いただき、みんなで考える機会を持ちましょう!

11月23日の森のようちえん活動報告

昨日は砥部町にある築150年の坪内家とその庭を利用してごっこ遊びから始まる子どもと森の物語「森のようちえん」を開催しました。参加者は子どもが22人、大人が20人と予想以上に多くなりましたが、子どもたちはあっという間に仲良く遊びだし、楽しい1日を過ごすことができました。ピザ窯で作ったピザも野菜がたっぷりのっていてボリュームたっぷり!裏庭にある深さ10mはある洞窟も子どもたちには大人気でした。(本当は洞窟ではなく、昔使っていた野菜の保存用の穴です。)


森のようちえんについて知らない方のために少しだけ説明しますと・・・

近年日本でも子どもをとりまく環境は一段と厳しさを増しています。なかでも幼児の自然体験をはじめとする体験活動の欠如が指摘されています。そのような中、乳児・幼少期の子どもたちへ自然体験の機会を提供しようと活動する団体や個人が増え、「森のようちえん」という呼び名の活動が全国に広まってきています。北欧諸国で始まったとされる森の幼稚園・野外保育ですが、わが国でも恵まれた自然環境を利用して様々なスタイルの活動が行われています。
しかし、愛媛では自然豊かなフィールドはたくさんあるにもかかわらず、「森のようちえん」的な活動をする団体が少ないのが現状です。今回のイベントをきっかけに、愛媛県でも「森のようちえん」的活動が県内に広まっていくことを願いイベントを開催することとしました。

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中四国で一番有名な森のようちえんは鳥取県智頭町にある「森のようちえん まるたんぼ」です。ココにも見学に行ったことがあるのですが、雨でも雪でも園外で子どもたちは自然に触れて1日中遊びます。フィールドは毎日違います。自然を周知したスタッフが厳選した場所を何カ所か用意していて、その中から子どもたちと一緒に考えて毎日山歩きをしています。子どもたちは自分たちの考えをちゃんと話してくれて、仲間との関わりもとても大切にしていました。こんな風に自然の中で毎日遊びこめる環境が愛媛県にもあるといいのにな~と思い続けてきました。

2回目以降の「ごっこ遊びから始まる子どもと森の物語」はまだ申し込みできますのでよかったらあそびに来て下さいね!

第2回興居島子ども体験活動の活動報告

自転車で興居島を半周(約10㎞)するちょっと過酷なサイクリングと馬磯のKBホームズが運営するピザ釜で昼食タイムを盛り込んだ今回のイベント。
雨が心配されましたが、予想外の晴れ間の出る最高の天気となり、無事イベントを開催することができました。


自転車だと車で走ると見えてこない、いろいろなものが見えてきます。島の景色のすばらしさ、牛を飼っている小屋、海を渡る船、風の音、波の音・・・。疲れた子が多かったと思うのですが、中にはもっと走りたいという子もいたりして、サイクリングの良さを多くの子どもたちが感じてくれたのではないかと思っています。

車で移動するチームの子どもたちは、動かない分エネルギーがありあまり、今日も海に入りた~いという子が続出!11月はさすがに寒いのではないかと思ったのですが、意外に温かく、みんな目を輝かせ海岸で戯れて遊んでいました。

みかん畑では、みかんの成長を見守りながら、雑草取りをしてくれました。地味な作業ですが、その繰り返しの中で美味しいみかんができることを少し知ってもらえればうれしいと思っています。

次回、1月29日(日)はみんなのおかげで美味しく実った伊予カンを収穫して、福島の並木幼稚園へ送ろうと思っています(^^)/

明日の興居島子ども体験活動について

興居島子ども体験活動2回目が明日開催されます。

雨等により自転車での移動が困難な時は車で移動することで、明日もイベントを開催することとしました。
馬越ではピザの用意と鯛飯なども用意してくれています。

明日も興居島の海を眺めながら子どもたちと楽しく過ごしてきます。
※参加希望されている方には変更事項をメールで発信していますが、届いていない場合は下記まで連絡してください。

NPO法人みんなダイスキ松山冒険遊び場事務局
090-1575-6275(山本)

本日、テレビ愛媛で遊び場の様子が放映されます。

松山総合公園プレーパークと駄菓子場まさおかし屋の様子を撮影した映像が、テレビ愛媛で11月15日(火)午後6時14分~午後7時「みんなのニュース・えひめ」内で放送される予定です。
※突発的な事件事故等が入った場合、変更することがあります。

11月12日(土)のプレーパーク活動報告

紅葉の季節到来!
秋の穏やかな日差しに恵まれて、遊び場には多くの親子連れが今日も遊びに来てくれました(^^)

午前中はテレビ愛媛が取材に来てくれました。
この撮影した映像は11月15日(火)午後6時14分~午後7時「みんなのニュース・えひめ」内で放送される予定です。
※突発的な事件事故等が入った場合、変更することがあります。

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↑これは もっさんみいこ さんの作品です♪
森の中に木で作られた男と女・・・そして不思議なおじさんが出現?!結婚に反対されている恋人同士かな?・・・子どもたちはいろいろと考えを巡らせながら人形をセッティングしていました。

12月10日と11日には、この遊び場でクリスマスリースづくりを開催するのですが、その講師にもっさんみいこさんにも来てもらう予定ですので、興味のある方はぜひ遊びに来てくださいね(^^)/

明日もプレーパーク開催しています(^^)/

平成28年度笑顔のまつやまわがまち工房「デザインしよう!わたしたちのこども館」

先日、11月8日(火)に今年度のわがまち工房で話し合った内容を野志市長に発表しました。

今年度のわがまち工房のテーマはコミセンにある子ども館をより多くの松山市民に有効に利用してもらい、活気のある子ども館にするためにみんなで話し合いました。

松山に住む子育て経験者であればだれでも利用したことのある子ども館ですが、できてから30年がたち、すべてのものが老朽化し、利用者も減っています。

今回集まったみなさんは予想以上にいろいろな意見を持ち、前向きで、行動的な人たちばかりでした。そのおかげで話し合いは面白いものとなりました。


提言の内容としては、
1.子ども館の改装と全体のデザイン
 ~市民手づくり改装プロジェクト~
2.こども館に「ひろば」つくろう
 ~親子の交流・相談・情報の場づくり~
  ※地域子育て支援拠点(ひろば型)をつくる
3.イベント企画部をつくろう・コーディネーターをおこう
 ~市民主体のイベント運営~

そして長期的な視点から
 ~30年後に残したい子ども館を目指して~
4.こども館の新たな機能の検討
 ~「外遊び」と「チャイルドミュージアム」~

この中で私が発表したのは提言4の「外遊び」の部分です。
こども館の外には、遊べるスペースがあるのですが、有効に利用されていません。お金をかけなくても今あるものを有効に利用して、知恵と工夫で子どもが楽しめる場所になるんじゃないかと思いプレーパークの実現のために発表をさせてもらいました。市長の反応は良かったと思うんですが?

今後の展開が楽しみという部分もありますが、やっぱり動き続けます(^^)/

⇓発表したパワーポイントのデーターです。

テレビ愛媛が取材で遊び場に来るよ!

11月12日(土)の10時ごろから松山総合公園プレーパークにテレビ愛媛が取材に来てくれます!子どもたちの遊んでいる様子を撮りたいそうですので、ぜひみんな遊びに来てください!収録したものは来週の夕方6時のニュースの中で流してくれる予定になっています。

それから、11月11日(金)15時ごろからは駄菓子場まさおかし屋にも取材に来てくれます!地域の子どもたちの様子が取りたいそうですので、ぜひこちらにも遊びに来てくださいね!

お待ちしております!

第1回興居島子ども体験活動の活動報告

今日、11月3日、文化の日 興居島散策には最高のお天気となりました!
興居島の泊行きのフェリーに乗って約5分で到着し、そこからは海岸沿いを散策しながら御手洗の港へ。そして少し山を登ると山銀さんが所有するみかん畑に到着。


最近は興居島でもイノシシが増えていて、サツマイモを食べられてしまう農家さんが増えているようですが、今回の畑は丸々太った立派なサツマイモをたくさん収穫することができました。

そして、みかんも収穫!

雨の降り方などの影響で見た目がよくないみかんが今年は多いそうですが、味は最高!甘くてみんないっぱい食べていました。

img_3840-3そしてこんなガマガエルも捕まえていました!それも女の子がゲット!すご~~~い

img_3896-2お昼を食べた後は、御手洗の海岸で子どもたちは思いっきり遊んでいました。11月だというのに、とうとう泳いだ子もいましたよ(^-^;

今回のイベントはごご島里山グループのお世話になり、美味しお昼ご飯も作っていただきました。本当にありがとうございました。

いろいろな人と交流して、世の中にはさまざまな人がいることを知り、小さな世界に孤立せず、広い視野で社会を見つめることがきる人間になってほしいと願いながら、今日も子どもたちを見守っていました。参加してくれた子どもたちの感想は様々だったかもしれませんが、またぜひ遊びに来てくださいね(^^)/