困難を抱える子どもたちの支援・にんしん、養子縁組相談 全国集会報告②

記念フォーラムの二人目の登壇者は一般社団法人アクロスジャパンの小川さんという女性でした。

一般社団法人 アクロスジャパンでは、予期しない、のぞまない妊娠、中学、高校生の娘が妊娠してしまった、産んでも子育てが出来ない、子どもがいらない、捨ててしまいたい、お産できる医療施設が見つからない、お産費用がなくて困っている妊婦さん、イライラし子供を虐待してしまう、ギャンブルから抜けれない妊婦さん・・・
そんな女性の相談を24時間、全国から受けている団体です。

そしてここでは特別養子縁組のコーディネートにも力を入れているようです。

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今、日本では社会的養護を必要とする児童(0歳~18歳)が46000人います。そのほとんどの子どもが施設で家庭を持たずに暮らしています。最近になって里親制度やファミリーホームを推進し始めている県も増えてきました。しかし、愛媛県はまだまだ遅れており、里親制度を使っている子どもは9.6%に留まっています。※社会的養護の現状について参照

しかし、外国ではできる限り家庭の中で子どもは育てるべきという考えが一般的なようで、オーストラリアでは93.5%、アメリカでは77%が里親の下で暮らしています。

そして今回はお話を聞いて、里親とは違う、本当の親子関係として子どもを育てる特別養子縁組の制度を知りました。

特別養子縁組とは

原則として6歳未満の子どもの福祉のため特に必要があるときに、子どもとその実親側との法律上の親族関係を消滅させ、実親子関係に準じる安定した養親子関係を家庭裁判所が成立させる縁組制度です(6才未満から事実上養育していたと認められた場合は8才未満まで可能)。そのため、養親となる者は、配偶者があり、原則として25歳以上の者で、夫婦共同で養子縁組をする必要があります。 また、離縁は原則として禁止です。

養親は子どもが小さい時から思春期時代、そして成人した後も支え見守り続けてくれる、永続的な親の愛情を提供する存在となり、子どもの健全な成長発達にふさわしい家庭環境を提供していきます。こういうわけで、2009年に国連総会で採択された「子どもの代替養育に関するガイドライン」では、産みの親とその親族の次に養子縁組が推奨されています。

子どものための特別養子縁組

特別養子縁組は、子どもの福祉のためにあるものなので、「跡取りがほしい」「五体満足の子ども希望」「産みの親に病気がない子、胎内環境がよかった子希望」「子どもさえいれば夫婦関係がうまくいくはずなので」などという養親の希望によって進めるものではありません。

特別養子縁組になる子どものほとんどは、予期しない妊娠、とくに貧困、レイプ、学生、風俗、パートナーの裏切りなど、女性にとってはとても複雑で苦しい状況の中から生まれてくる子どもです。

つまり、愛情豊かに胎内で育まれ、平和な状況で委託に至るということはほとんどありません。どんな環境で芽生えた命でも、将来的にどんな病気や障害が出ようとも、自分の子どもとして一生責任をもって守り、愛情豊かに育てていく決意が養親には必要です。

この決意は、自分が出産した子どもの場合でも同じでしょうから、特別養子縁組なら希望する子どもを選べるということはないはずです。

困難を抱える子どもたちの支援として

特別養子縁組制度を推進している団体にもいろいろありますが、アクロスジャパンは実際に団体代表が養子縁組で男の子を育てていて、冒険遊び場の副代表の佐々木さんも養子縁組を経て現在3人のお子さんを育てておられます。その姿を拝見し、この形もいいのではないかと感じました。ただ世の中には生んだ側と育てる側のコーディネートをネットなどで行い、ビジネスとしてしか考えていない団体もあるようで、今後は法制度がしっかり整うことが求められていますが、日本ではまだその辺りが遅れているようです。

本来子どもは親の元で育つのが一番幸せなのだとは思いますが、望まぬ子どもを産み育て虐待を受けるよりは、他の制度の中で子どもが育つ方が良い場合もあります。一人一人の最善の方法を考えながらもっと柔軟に選択できる社会になればと願っています。


2件のコメント

  1. 難しい。
    文化、体裁、相続、、、
    欧米とは根本的に考え方が違うから、、、
    前途多難ですよね。

    1. 日本ではまだまだ難しい問題です。
      ただ、登壇者も言っていたのですが、不妊治療をする夫婦が日本はものすごく多くて、平均2000万円使っているそうなんですが、そうした人が特別養子縁組も考えることができるシステムがあるといいと思います。アメリカでは、子どもができない時点で特別養子縁組の制度があることを説明してくれるそうです。

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